肩関節は、外傷によって脱臼すると、関節の中にある靭帯が損傷して、脱臼がくせになってしまいます。これを、反復性肩関節脱臼と言います。
手術には、様々なやり方があります。切れた靭帯を元に戻すBankart法、骨を筋肉ごと移植するBristow法、関節包を縫い縮めるCapsular shiftなどがあります。解剖学的に修復するという意味では、Bankart法が最も優れています。また、関節鏡での手術を行う場合もあります。これは、傷が小さく、術後の肩の動きもよいのですが、肩関節を開けて行う手術より、手術成績が安定していません。
一概に肩関節脱臼と言っても、それぞれの肩によって脱臼の病態が異なります。ですから、人によって術式が異なってくるわけです。
例えば、コンタクトスポーツを行っている場合、再受傷・再脱臼が発生しえます。そのため、当院では、Bankart法とBristow変法を組み合わせて、2重にブロックをかける場合が多いのです。
日常生活で脱臼する人は、いろいろなエピソードを持っています。
朝、起きたら抜けていた。
目覚し時計を止めようとして抜けた。
つり革を持ったら抜けた。
手を伸ばしたら抜けた。
マウスをクリックしたら抜けた。
ボールを投げたら抜けた。
術後スケジュール
当日 麻酔からさめれば、歩行開始。
1−4日 痛み次第で退院。
スポーツ復帰はコンタクトスポーツの場合、おおよそ4-5ヶ月です。
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